とりあえず日記

"普通二輪は小型二輪に限る" ドラえもんと同い歳 ジョウト地方コガネシティ在住

A旧原作の活き

1980年代
怪物くん、忍者ハットリくんパーマン
などかつて連載を終えていた作品が
矢継ぎ早に新作が掲載され、
再度アニメ化され
コミックも旧作と新作を交えて刊行されていく


この頃からはっきりと
私自身
藤子不二雄という作家が
2人でひとつのペンネームを使っていることを
意識しはじめた


柔らかなタッチの藤本弘
豪快なタッチの安孫子素雄


個人的には藤本作品が好みなのだが
孫子作品の旧作時代のノリも軽快で楽しい


孫子作品の代表作であるハットリくんを例にとれば
後年の筆になる新原作の獅子丸や影千代における
動物キャラクター造形も特筆すべきではあるが
獅子丸についてはアニメの緒方賢一さんによる
声の演技貢献に負うところが大きいと思う


新原作ではコマの背景など描き込み密度は濃いのだけれど
アシスタントの力技のようだし
キャラの描写は丁寧感はあるのだけれど
止め絵にチカラが入っていて描線に活きが感じられず
ネームを描いてなさそうな
"イキアタリバッタリ"&"やっつけ仕事"感のある
雑なストーリー展開が残念でならない
 (キッチリとした構成で唸らせる藤本作品の印象とは対照的だ)


一方、1960年代後半に描かれた旧原作は
一見淡白な絵柄で、白っぽい背景でこそあるが
小さなコマを所狭しとばかりに活き活きとしたキャラ描写と
ストーリーに躍動感あふれるテンポが感じられ
京都へ行ったり、両親も上京して
三匹の同窓忍者や忍者ロボット、忍者怪獣が出てきたりと、
読者を楽しませてくれる要素が満載だった


参考:単行本リスト
http://homepage2.nifty.com/hattorido/comics/comics.html